【板ガラスEYE!!】複層ガラス(ペアガラス)ってどんなガラス?? カンタンご紹介!

いつもi-Glass factory(アイグラス)をご利用いただき、誠にありがとうございます。
当サイトで販売している板ガラスは建物の窓や家の戸棚、室内インテリアには欠かせない素材であり、その種類も実に多彩です。

 

「ガラスってそんなにたくさん種類があるの?」と思われるかもしれませんが、材質や加工、フィルムの種類などを組み合わせると、その組み合わせパターンは軽く100通りは超えてきます!

 

この記事では、そんな数多くの板ガラスの違いや特徴、注意点などをカンタンにご紹介いたします。

 

複層ガラス(ペアガラス)とは?

複層ガラス(ペアガラス)とは、中空層を間に挟み込む形でガラスを重ね合わせた2枚組の”ペア”のガラスのことを指します。
JIS規格上の正式名称は複層ガラスですが、ガラスメーカーの商品名で呼ばれることも多く、AGC製の「ペアガラス」が一般名称として最も広く使われています。

 

各ガラスメーカー別の商品名(代表例)


 

 

高い需要

近年の複層ガラス(ペアガラス)は非常に需要が高く、埼玉県にある当サイトの自社製造工場では、年間製造枚数約8万枚、総面積では約10万㎡(阪神甲子園球場2.5個分!)も日々製造しています。
そんな高い人気を誇る複層ガラス(ペアガラス)について、今回はカンタンにご紹介していきます。

 

基本構造

上述の通り、複層ガラス(ペアガラス)は2枚のガラスを平行に配置し、その間にスペーサーを入れることで空間を作り出し、乾燥空気や特殊なガスを封入、もしくは真空にした構造をしています。
この構造によって室内の温度を逃がさない断熱効果や、防音効果を得ることができ、快適な室内環境を実現します。
スペーサーの材質はアルミが一般的で、寒冷地の場合は結露しにくい特殊なプラスチックが使われることもあります。幅は6ミリ~16ミリで、この幅が断熱や防音の効果を左右します。
また、スペーサーには、外気の侵入や湿気の入り込みを防ぎ内部結露を抑えるための乾燥剤が含まれています。

 

複層ガラスの構造
ペアレックス(複層ガラス)
出展:セントラル硝子プロダクツ株式会社

 

用途

高い断熱性能を持つことから圧倒的に窓ガラスに使われることの多い複層ガラス(ペアガラス)ですが、外気と隔たりのある場所であれば幅広く使用されています。
例をあげると…

 

  • 住宅やビルの窓ガラス
  • コンビニなどの業務用冷蔵庫のドア
  • お花屋さんのガラスパネル
  • トップライト(天窓)

 

これ以外にもさまざまな場所で、複層ガラス(ペアガラス)は使われています。

 

トップライト(天窓)

 

💡ちょこっとマメ知識

2枚の板ガラスを使う複層ガラス(ペアガラス)ですが、板厚の薄い板ガラスに幅の狭い中空層を組み合わせてしまうと、反りによってガラス同士が接触してしまうことがあります。
板厚を薄くする場合は、中空層を広めに取ることをお勧めいたします。

 

また、納品時にはどちらが内側(室内側)か外側(外気に触れる側)か製品を見ただけでは見分けがつきにくいため、お客様でお間違いにならないよう当サイトでは室内側に下の写真のようなラベルを貼って出荷しています。
納品時にご確認いただき、正しい方向で施工ください。

 

複層ガラス(ペアガラス)のラベル
20250626_複層ガラスラベル

 

複層ガラス(ペアガラス)のメリット

続いて、複層ガラス(ペアガラス)のメリットをご紹介します。

 

 

1.断熱性能の飛躍的向上

複層ガラス(ペアガラス)の最大の魅力は、その優れた断熱性能です。
中空層の空気やガスが熱伝導を抑え、単板ガラスに比べて冬は室内の熱を外に逃さず、夏は外気の熱を遮断します。
これにより、冷暖房効率が大幅に向上し、光熱費の削減に繋がります。
一般的な複層ガラス(ペアガラス)は、単板ガラスの約2倍の断熱効果があるとされ、家全体の省エネ性能に寄与します。
特に、寒冷地や四季の寒暖差が大きい地域では、その効果を実感しやすいです。
冬季の窓際の冷え込みを抑え、夏季の室内温度上昇を防ぐことで、年間を通じて快適な住環境を実現できます。

 

2.結露の抑制

中空層により、冬場に室内と外気の温度差が生じても、窓ガラスに結露が発生しにくくなります。
結露は放置するとカビの発生や木材の腐食の原因となり、健康被害や住宅の耐久性低下を引き起こします。
複層ガラス(ペアガラス)はこの問題を大幅に緩和できるため、住まいの衛生環境を守る観点からも優れた選択肢です。

 

3. 環境負荷の低減と省エネ効果

複層ガラス(ペアガラス)の断熱性能により冷暖房の使用を抑制できるため、消費エネルギーを削減し、CO₂排出量の削減に貢献します。
これにより、家庭単位で地球温暖化防止に寄与するだけでなく、長期的な光熱費削減も期待できます。
特に近年は、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)や省エネ住宅の基準を満たす重要な要素として、複層ガラス(ペアガラス)の導入が推奨されています。

 

ペアガラスのデメリット

続いて、ペアガラスのデメリットをご紹介します。

 

1. 高コスト

複層ガラス(ペアガラス)は構造が複雑で製造コストも高いため、価格は単板ガラスよりも値が張ります。
建物全体の窓を複層ガラス(ペアガラス)に交換する場合、初期投資は数十万円から数百万円規模になることもあります。
長期的な省エネ効果でコスト回収を期待できるものの、導入時の負担は無視できません。

 

2. 重量

ここまででご紹介した通り、複層ガラス(ペアガラス)は2枚のガラスとスペーサー、密封材を使用するため、単板ガラスよりも重量が大きくなります。
これにより、既存のサッシや窓枠が対応できない場合、サッシの交換などが必要です。

 

3. 保証期限

ガラスそのものではなく、スペーサーに含まれる乾燥剤の保証期限は、どのガラスメーカーもおおよそ10年程度となっています。
10年を過ぎたからといってすぐにダメになるわけではありませんが、結露しやすい地域の場合、中空層に水が溜まってしまうことがあります。
どうしても気になる場合は、ガラスごと交換となります。

 

まとめ

今回のまとめです。
複層ガラス(ペアガラス)は…、

 

  1. 優れた断熱性能、結露防止、環境負荷低減など多くのメリットがある
  2. 現代の住まいづくりやオフィス設計において非常に有効な選択肢
  3. 高コストや重量増加、といったデメリットも存在する

 

以上の点が重要なポイントでした。
ご購入を検討する際は、今回紹介した特性を正しく理解し、住環境、予算、設計方針に応じた最適な選択を行うことが重要です。
特に、省エネや快適性を重視する現代の住宅においては、複層ガラス(ペアガラス)の価値はますます高まっていくでしょう。

 

 

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